巻き爪・陥入爪pincer nail
巻き爪・陥入爪とは
皮膚科でよく相談される、爪についての悩みの代表的なものが、巻き爪(まきづめ)と陥入爪(かんにゅうそう)です。 巻き爪は、爪全体の端が湾曲してしまう事です。爪の断面が「の」の字のような状態になって周囲の肉を巻き込むこともあります。歩行時に痛みをきたしたり、爪を切ることが難しくなります。 陥入爪は爪の両端が皮膚に食い込み、炎症や化膿を伴い常時痛みがある状態です。
巻き爪の原因
巻き爪
爪はもともと「の」の字形に丸まりやすい性質をもっていますが、きちんと歩くことによって指からの圧力がかかって爪が巻く力を均衡させています。それを妨げる歩き方や先の細い靴、サイズの小さい靴などで爪が圧迫されると、巻く力に対抗する力が弱まり巻き爪が起こりやすくなります。
また、深爪も指が爪を支えきれず、爪が巻く力に対抗しきれなくなります。
陥入爪
多くの場合、爪を短く切り過ぎてしまうためにおこります。皮膚と爪に段差が生じ、爪が伸びる際に皮膚に食い込むようになるためです。気になって角をさらに短く切ると、さらに悪化させ慢性化することになります。
また、あわない靴からの刺激、足を踏まれた場合などの外傷などをきっかけにおこるケースも見受けられます。
当院の治療法
テーピング法(保険診療)
陥入爪の治療法です。爪と皮膚を引き離すようにテープを巻いて、爪の食い込みを和らげる方法です。
伸縮性のあるテープを使うお手軽な方法です。当院では貼り方のコツを丁寧にお伝えいたします。自宅で自分で処置ができることが特徴です。重度の場合は他の治療と併用したり、落ち着いてからテーピング法を行う場合もあります。
テーピング用テープ(ホームケア用) | 550円 |
---|
※表示価格は税込です。
*テープの購入は自費となります。
VHO・巻き爪矯正法(自費診療)
金属製のワイヤーを爪に装着し、約2か月程かけて爪の巻きを矯正します。 爪の長さが短い、爪に厚みがある、巻きが強い場合など他の治療法が出来ない場合にも施行することができ、痛みや生活の中での制限もほとんどありません。
装着後しばらくして、爪が再度巻く事がありますのでその際は再度装着が必要となります。装着中はMRI検査や電気メスを使用する手術を施行することが出来ないため、その際は事前に取り外す必要があります。
初診代 | 2,200円 |
---|---|
再診代(前回の診察から1年以内の場合) | 1,650円 |
材料費1趾 | 11,000円 |
※表示価格は税込です。
ガタ―法(自費診療)
陥入爪の治療法です。やわらかいチューブを爪の長さに合わせて切り、縦に切れ目を入れたものを陥入している爪の側面に差し込みます。
これによって、食い込んだ爪が皮膚から離され、痛みがやわらぎ、炎症もおさまります。とくに腫れて肉芽とよばれる膨らんだ状態になってしまった部分があるときに有効で、肉芽の縮小効果が期待できます。
初診代 | 2,200円 |
---|---|
再診代(前回の診察から1年以内の場合) | 1,650円 |
処置料1か所(局所麻酔、薬剤含む) | 5,500円 |
※表示価格は税込です。
*自費診療となります。
巻き爪クリップ(自費診療)
巻き爪の治療法です。超弾性の金属製クリップを使います。クリップの両端にあるフックを爪先にひっかけてクリップの弾性で広がろうとする力を利用して、爪の巻き込みを矯正し、皮膚への食い込みを和らげて痛みを低減します。
特別に外科的処置をすることなく、患者自身で装着が可能で、繰り返し使用が可能ですので、もし治療後再発した場合などにもすぐに対応ができます。比較的厚みのない巻き爪が適応になります。
当院では様々なサイズをご用意していますので、実際に装着してから選ぶことができます。
初診代 | 2,200円 |
---|---|
再診代(前回の診察から1年以内の場合) | 1,650円 |
材料費1趾 | 7,700円 |
※表示価格は税込です。
*自費診療となります。
超弾性ワイヤー矯正(自費診療)
巻き爪・陥入爪の治療法。変形している爪の先端部分両側に小さな穴をあけ、そこに弾力性の強いワイヤーを通します。
ワイヤーは巻き爪や陥入爪が内側に曲がっていこうとする反対側への力を常に加え続け、曲がってしまった爪を平らな方向へと戻します。 施術には麻酔などは必要とせず、5分ぐらいで完了します。
即効があって終了直後から痛みが軽減し、数日で痛みがなくなります。 装着して1月ぐらいで継続するかどうかの診断を行います。継続する期間は個々人で異なりますが、おおむね半年から1年程度となります。
初診代 | 2,200円 |
---|---|
再診代(前回の診察から1年以内の場合) | 1,650円 |
処置料1趾(局所麻酔、薬剤含む) | 7,700円 |
※表示価格は税込です。
*自費診療となります。
巻き爪の対策
巻き爪や陥入爪の予防には、正しい爪の切り方と、足に合った靴選びが大切です。
深爪は爪トラブル予防の大敵です。直線的に切れる爪切りを使い、爪の先端を皮膚から1㎜ぐらい遺してまっすぐに切るのが効果的です。つい深爪をしてしまいがちな方は、切らずにヤスリがけだけにするとよいでしょう。
もう一つ効果的なのが正しい靴を選ぶことです。足先が極端に狭くなっている靴や無理なヒールの靴、小さすぎる靴、大きすぎる靴などは刺激となって巻き爪や陥入爪が起こりやすくなります。自分の足のサイズや幅などにきちんとあった靴を選ぶことが大切です。
また、月に一度「靴の相談日」を設けています。こちらもぜひご活用ください。
爪切り
具体例
- 巻き爪がひどく自分で爪が切れない
- 爪が肥厚していて普通の爪切りで対応できない
- 爪が伸びすぎて切れなくなった
爪切り(手) | 1回 1,100円 |
---|---|
爪切り(足) | 1回 1,650円 |
肥厚爪・陥入爪爪切り(足) | 1回 2,200円 |
※表示価格は税込です。
*手・足の爪切りは自費診療になります。
爪の状態によってはグラインダーを使用します。
爪の状態により所要時間が異なります。